桐朋学園大学音楽学部でピアノを専攻し、同時に指揮も学ぶ。卒業後渡欧し、ベルギーのアントワープ王立音楽院ピアノ科最高課程、特別課程をそれぞれ優秀、首席の成績を収め修了。在学中にフォルテピアノ、チェンバロも習得。1997年オランダのガウデアムス国際現代音楽コンクール第3位。ハダースフィルド音楽祭(イギリス)、ガウデアムス音楽祭(オランダ)、グアナファト音楽祭(メキシコ)、サウンド・フェスティヴァル(カナダ) をはじめ、ベルギー、パリ、ベネズエラ、韓国など世界各地の音楽祭に出演する他、ドイツ、フランス、スイス、スペイン、 ポルトガル、ハンガリー、オランダ、米国、中国、ニューカレドニア、エストニアなど世界各地で演奏活動を行う。
1998年帰国後はソロ、室内楽、指揮で活動。新作初演も多い。NHK-FM「ベストオブクラシック」「名曲リサイタル」「現代の音楽」「クラシック倶楽部」などに出演し、様々なオーケストラとも協演している。サントリーサマーフェスティバル、東京の夏音楽祭、武生国際音楽祭などの音楽祭に度々参加。スヴェトリン・ルセフ(vn)、シュテファン・フッソング(acc)、イェルーン・ベルワルツ(tp)、マヌエル・ブランコ(tp)、ファブリス・ミリシェー(tb)、バーバラ・ハンニガン(sop)、サラ・マリア・ズン(sop)等と共演。
夏木マリ「印象派」シリーズに連続出演、音楽監督も行う他、故・頼近美津子、伊藤ひろ子、平野文らの朗読と音楽や、伊藤キム、山田うん、白井剛、KATHY、森下真樹、新井英夫、中村恩恵、東野祥子、田畑真希、セレノグラフィカ、上村なおか、楠原竜也等のコンテンポラリーダンサーやタップダンサーの熊谷和徳との共演など、他分野とのコラボレーションも多い。「Just Composed in Yokohama 2003」、「超難解音楽祭」(仙台)音楽監督・プロデュースなどを行う。2016年トヨタコレオグラフィーアワード(次代を担う振付師の発掘のコンテスト)にて審査員を行う。
現代曲の分野では、メシアンピアノ曲全曲演奏、ジョン・ケージ「ソナタとインターリュード」、フレデリック・ジェフスキー「不屈の民変奏曲」、リュック・フェラーリピアノ作品集演奏会、武満徹ピアノ曲全曲等数多くを演奏し、各方面から好評を博す。また、クラングフォルムウィーン、ムジークファブリーク、アンサンブルルシェルシュ、アルテルエゴなどを指揮、アルディッティカルテットやバーバラ・ハンニガン、アンサンブル・モデルンなど、現代を代表する演奏家と共演した。
指揮者としては、東京室内歌劇場においてフィリップ・グラスの「流刑地」、パウル・ヒンデミットの「往きと帰り」、マイケル・ナイマンの「妻を帽子と間違えた男」などの現代オペラを指揮。また、芥川也寸志作曲、オペラ「ヒロシマのオルフェ」では広島交響楽団と共演。東京フィルーモニー交響楽団とは、2010年タップダンサーの熊谷和徳との共演及び、2012年東日本大震災後被災地での慰問演奏で指揮をした。2011年しらかわホールにてマーラー作曲「交響曲第9番」(瀬尾和紀編曲)を指揮。2015年仙台フィルハーモニー管弦楽団と共演。
東京フィルハーモニー交響楽団では“ドクトル中川”の名前で、ピアノ演奏とトークで様々な曲のアナリーゼを展開他、札幌交響楽団、水戸室内管弦楽団、NHKテレビ「名曲探偵アマデウス」、朝日カルチャーセンター、日仏文化協会バレエセミナーでも、様々な対象へアナリーゼを行っている。
アニメーション監督 故・宇井孝司氏と、音楽を聴きながら参加者にイメージを描いてもらった絵をアニメーション化するコラボレーションも展開し、現在、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」やストラヴィンスキーの「春の祭典」等の作品を発表している。
2002年から一般財団法人地域創造の公共ホール音楽活性化支援事業の登録アーティストとして国内各地でアウトリーチ、ワークショップやコンサートを行う一方、「神楽オペラ」(大分県豊後大野市)、「アワビ伝説」(宮城県七ケ浜町)、「愛の歌」(沖縄県名護市)、「わが街深川」「異色のコラボ」(北海道深川市)など地元参加型の舞台作品制作などに指揮者・編曲者として携わる。
現代音楽を初めて聞く方へのレクチャーコンサート、ワークショップも積極的に行い現代音楽の普及にも務めている。子供向けのプロジェクトも多く、未就学児参加可能の演奏会、幼児向けの音楽会のプロデュースも数多く行っている。
2001年度宮城県芸術選奨新人賞受賞。
2003年7月アンサンブル・ノマドのメンバーとして第2回佐治敬三賞受賞
音楽監督を務めたフィリップ・グラス作曲のオペラ「浜辺のアインシュタイン」(演奏会形式・抜粋版)では令和4年度第77回文化庁芸術祭大賞受賞。
「こどものためのクラシック」登録アーティスト(公益財団法人ソニー音楽財団)。
アンサンブル・ノマドのピアニスト・指揮者、ピアノ・ツィルクス(5台ピアノ)、トリオ“N”各メンバー。
お茶の水女子大学、桐朋学園大学非常勤講師。
【中川賢一 現代音楽演奏年表】
●オリヴィエ・メシアン ピアノソロ曲 全曲演奏
1. 2016年 仙台ピアノ工房ドーム(全3回)
2. 2017年 仙台ピアノ工房ドーム(全3回)
3. 2018年 仙台ピアノ工房ドーム(全3回)
4. 2019年 仙台ピアノ工房ドーム(全3回)
●オリヴィエ・メシアン:幼子イエスに注ぐ20の眼差し 全曲演奏
1. 2005年12月23日(金)宮城県美術館エントランスホール
2. 2005年12月25日(日)ムジカーザ
3. 2006年12月24日(日)宮城県美術館エントランスホール
4. 2008年12月20日(土)宮城県美術館エントランスホール
5. 2009年12月23日(水)仙台ピアノ工房ドーム
6. 2010年12月18日(土)宮城県美術館エントランスホール
7. 2011年10月10日(月)高知県立美術館ホール
8. 2012年1月8日(日)仙台ピアノ工房木造ドーム
9. 2012年12月29日(土)仙台ピアノ工房木造ドーム
10. 2013年5月18日(土)タカギクラヴィア松濤サロン(I~X)
2014年2月22日(土)タカギクラヴィア松濤サロン(XI-XX)
11. 2013年12月29日(日)仙台ピアノ工房木造ドーム
12. 2014年12月29日(土)仙台ピアノ工房木造ドーム
13. 2015年12月29日(火)仙台ピアノ工房木造ドーム
14. 2016年12月29日(木)仙台ピアノ工房木造ドーム
15. 2017年12月29日(金)仙台ピアノ工房木造ドーム
16. 2018年12月29日(土)仙台ピアノ工房木造ドーム
17. 2019 年12月29日(日)仙台ピアノ工房木造ドーム
18. 2020年12月29日(火)仙台ピアノ工房木造ドーム
19. 2021年12月29日(水)仙台ピアノ工房木造ドーム
20. 2022年12月29日(木)仙台ピアノ工房木造ドーム
21. 2023年12月29日(金)タカギクアヴィア松濤サロン
●オリヴィエ・メシアン:鳥のカタログ 全曲演奏
1. 2009年7月18日(土)金沢21世紀美術館
2. 2011年12月5日(月)トーキョーワンダーサイト渋谷
3. 2014年7月21日(月・祝)仙台ピアノ工房木造ドーム
4. 2013年9月28日(土)タカギクラヴィア松濤サロン(第1、4巻)
2014年5月17日(土)タカギクラヴィア松濤サロン(第2、3、5、6巻)
2014年12月20日(土)タカギクラヴィア松濤サロン(第7巻)
5. 2015年7月20日(月・祝)仙台ピアノ工房木造ドーム
6. 2016年7月27日(水)仙台ピアノ工房木造ドーム
7. 2017年7月17日(月・祝)仙台ピアノ工房木造ドーム
8. 2018年7月16日(月・祝)仙台ピアノ工房木造ドーム
9. 2019年7月13日(日)仙台ピアノ工房木造ドーム
●ジョン・ケージ:ソナタとインターリュード
1. 2007年9月5日(水)スーパーデラックス西麻布
2. 2009年7月19日(日))金沢21世紀美術館
3. 2012年1月30日(月))~2012年1月31日(火))24時間コンサート
トーキョーワンダーサイト渋谷&青山 (全11回演奏)
4. 2013年1月12日(土)愛知県芸術劇場 中リハーサル室
5. 2013年11月10日(日) 吉野町市民プラザホール
6. 2015年1月18日(日) 東京芸術劇場新フォニースペース(東京ワンダーサイト)
7. 2015年2月3日(火)東京芸術劇場小ホール
●武満徹:ピアノ全曲演奏(コロナをのぞく)
1. 1996年6月8日(土) ベルギー アントワープギャラリー
2. 1998年7月25日(土) ベルギー ゲント ホンダ50周年フェスティヴァル
3. 1998年12月2日(水) ベルギー ブリュッセル Feniks
4. 2003年12月20日(土)宮城県美術館エントランスホール
5. 2006年12月23日(土)宮城県美術館エントランスホール
6. 2001年 トーキョーワンダーサイト オープニングイベント
7. 2013年10月20日(日)天童市美術館
8. 2014年1月12日(日)世田谷美術館
9. 2014年12月23日(火・祝)ピアノテック仙台
10. 2016年1月9日(土)ピアノテック仙台
11. 2016年7月30日(土)タカギクラヴィア 松濤サロン
●フレデリック・ジェフスキー:不屈の民変奏曲
1. 2012年5月6日(日)仙台ピアノ工房木造ドーム
2. 2012年5月11日(金)サロン・テッセラ
3. 2013年2月1日(土)兵庫県立芸術文化センター小ホール
4. 2014年3月12日(水)せんだい演劇工房10-BOX
5. 2015年4月21日(火)北九州響ホール
6. 2018年3月2日(金)上田市サントミューゼ小ホール
●スティーヴ・ライヒ演奏会
1. 2021年2月27日(土)フェニックスホール「ミニマル音楽の軌跡〜オール・ライヒプログラム」
2. 2022年7月30日(土)名古屋市芸術創造センター「国際芸術祭あいち2022 スティーヴ・ライヒ〜スペシャルコンサート」
3. 2022年7月31日(日)名古屋市芸術創造センター「国際芸術祭あいち2022 スティーヴ・ライヒ〜スペシャルコンサート」
●フィリップ・グラス演奏会
1. 2022年10月30日(日)フェニックスホール「浜辺のアインシュタイン」
【中川賢一 国際音楽祭参加年表】
ソリストとして参加
2001年7月27日(金) サウンド・フェスティヴァル(カナダ)
アンサンブルノマドで参加
2000年9月3日(日)オランダ ガウデアムス国際音楽週間2000
2000年9月4日(月)オランダ ガウデアムス国際音楽週間2000
2000年9月6日(水)ベルギー ブリュッセル ??
2003年7月12日(土)ベネズエラ カラカス A TEMPO X Festival Caracas 2003
2003年7月15日(火)ベネズエラ カラカス A TEMPO X Festival Caracas 2003
2005年11月19日(土)フランス パリ MUSIC AVANTI ATEMPO
2005年11月21日(月)イギリス 28th Huddersfield Contemporary Music Festival
2005年11月22日(火)イギリス 28th Huddersfield Contemporary Music Festival
2007年6月13日(水)メキシコ Concierto de clausura del III Festival
2007年6月16日(土)メキシコ Concierto de clausura del III Festival
2008年10月29日(水)韓国 ソウル PAN Music Festival
2008年10月30日(木)韓国 大邱 大邱国際音楽祭
2013年7月19日(金)エストニア Festival Glasperlenspiel
2013年7月22日(月)エストニア Festival Glasperlenspiel
2014年10月17日(金)メキシコ グアナファト 42 Festival Internacional Cervantino
2014年10月22日(水)メキシコ モレリア Festival Internacional de Música y Nuevaas Technologias : VISIONES SONORAS X 2014
【中川賢一 国内音楽祭年表】
ソリストとして参加
2001年~2019年 武生国際音楽祭 (2010年不参加)
2008年7月4日(木)第24回「東京の夏」音楽祭2008
アンサンブルノマドメンバーとして参加
1999年10月26日(火) 第5回北とぴあ国際音楽祭
2000年8月26日(土)サントリー音楽財団サマーフェスティ2000
2001年8月25日(土)サントリー音楽財団サマーフェスティ2001
2004年12月11日(土)第11回神奈川国際芸術フェスティバル
2005年2月26日(土)第11回神奈川国際芸術フェスティバル
2007年9月8日(土)サントリー音楽財団サマーフェスティ20周年記念公演
2008年8月30日(土)サントリー音楽財団サマーフェスティ2008
2009年8月24日(月)サントリー音楽財団創設40周年記念サマーフェスティバル2009
2010年8月23日(月)サントリー音楽財団サマーフェスティ2010
2010年10月1日(金)四万十川国際音楽祭
2016年8月22日(月)サントリー音楽財団サマーフェスティ2016
2016年8月27日(土)サントリー音楽財団サマーフェスティ2016
2017年5月4日(木)Bone Creative Festival(ボンクリ・フェス)2017
2018年9月24日(月・祝)Bone Creative Festival(ボンクリ・フェス)2018
2019年9月28日(土)Bone Creative Festival(ボンクリ・フェス)2019
020年9月26日(土)Bone Creative Festival(ボンクリ・フェス)2020
2021年10月2日(土)Bone Creative Festival(ボンクリ・フェス)2021
2022年7月16日(土)Bone Creative Festival(ボンクリ・フェス)2022
Ken’ichi Nakagawa, piano
Born in Miyagi pref., Japan, Ken’ichi Nakagawa graduated from Toho Gakuen School of Music.
He majored piano and conducting. He moved to Belgium to study piano under Robert Groslot and pianoforte under Jos Vam Immerseel at Kroni nkijk Vlaams Concervatorium van Antwerpen, where he finishied the High Diploma with Great distinction in 1995, and the Specialization also with Great distinction in 1997.
Nakagawa was awarded third prize at the Gaudeamus International Competition in interpreting works in Rotterdam.
He plays in Belgium as soloist, chamber music and contemporary music as well as with the Ictus Ensemble, Champ d’action as pianist and assistant conductor.
He participated in the Ars Musica Festival in Bruselles and Roymont Festival in Paris.
In Japan, he is on high demand as a concert of soloist, chamber musician, and as a conductor in chamber ensemble and chamber operas as well as a member of the Ensemble Nomad, contemporary music ensemble.